チーズの形は様々。硬さも様々。
この大きな塊をどうやって切ったらいいものか?
柔らかいチーズを切ったら断面がガタガタして綺麗じゃないのよね・・・
そんなお悩みはないですか?
チーズを切ると言っても、その特徴を知っておくと切り方一つで何倍もおいしく食べられます。
今回はチーズの形ごとの切り方と、持っておくとちょっとお洒落なカットする道具、普通の包丁でも美しく切る方法をお伝えします。
切り方ひとつで変わるチーズの美味しさ
食べ物の美味しさを決める大きな要素は見た目。
見た目が美しいと、美味しさも倍増しますよね。チーズも切り方一つで美しく変わります。
さらに、チーズの特徴を活かす切り方をすると、より一層その味を楽しむことができますね。
チーズが持つ風味を損なわないように、最良の切り方を覚えてくださいね。
チーズの外側と内部は熟成の進み具合が異なります。
チーズは外側から熟成が進んでいくので、風味、舌触りの差がないようにカットしていくのがベストです。
また、表皮で覆われているものは、各ピースで表皮の割合が同じくらいになるようにカットしていきます。
各ピースの大きさを揃えるのも、美しい切り方のコツです。
チーズの形に合わせた美しい切り方
まずはチーズの形状に合わせて美しくカットする方法です。
切るときに頭に入れておきたいポイントは
- 各ピースの大きさを揃える
- 各ピースの表皮の割合が同じくらいになるように切る
- 各ピース熟成度合が同じようになるように切る
円形:中心から放射状
円形のチーズは中心から放射状に包丁を入れます。
くさび型になるように切ります。これで、表皮の割合が同じになり、熟成度合の違う場所も1ピースで味わえますね。
料理など加熱して使う場合にも、くさび型に切ってから使用します。
四角形:中心から放射状
四角形のチーズも円形と同様に放射状にカットします。
ピラミッド型:中心からくさび型へ
ピラミッド型も円形と同様です。
バトン型:輪切り
バトン型は5~10㎜程度、食べやすい大きさに輪切りにします。
この時、両端は表皮が多くなってしまうので、両端は切り落とします。
サービスする時は両端は盛らないようにしますが、自分で食べるのは自由です(笑)
三角形:くさび型に
三角形にカットして売られているタイプは、各ピースが中心部と外側が均等に入るようにカットします。
放射状にカットするのが美しいですが、大きすぎるのも食べにくいので、食べやすい大きさがベストです。
チーズの硬さに合わせた美しい切り方
チーズの硬さもそれぞれ。
柔らかくて形の崩れやすいタイプのものは、コツがわからないと切ったときにボロボロになってしまいますよね。
コツをつかんで、美しい断面にカットしていきましょう!
ちょっと難しい柔らかいタイプの切り方
カマンベールやブリー、ソフトタイプのチーズは表皮が薄く、組織が柔らかく粘着質なので、コツをつかまないと潰してしまったり、ナイフにくっついたりと美しくカットするのが難しいですね。
カマンベールなどの小型の円形チーズをカットする時は、側面を優しく押さえ細身のナイフで切ることをオススメします。
カットしたチーズはナイフの刃に乗せて運びます。
ブリーなど長さがあるくさび型チーズは、ナイフの刃先をカッティングボードに当て、手前に引く感じでカット。
この時、側面を別のナイフで押さえておくと切りやすいですよ。
カットしたチーズは、両方のナイフで挟み込んで運びます。
ブルーチーズの切り方
ブルーチーズは組織がもろく崩れやすいですよね。
ブルーチーズをカットする時は、刃の薄いナイフがぴったり。刃先からすーっと入れて、ゆっくり切り、揺らさないようにさっとナイフを抜きます。
カットしたチーズを運ぶときは慎重に。
ブルーチーズは表皮と内部の味が違う
ブルーチーズの表皮は塩気が強く、あまりおいしいとは言えません。
表面に塩を塗りこんで熟成させるため、表皮は塩味が強いんです。
サーブする時は、表面を除いて提供することをオススメします。表皮は塩気を確かめながら、加熱してパスタソースやドレッシングに使うなどしてくださいね。
チーズの切り方 包丁編
チーズを美しく切るには、専用のナイフがベスト。
でも、毎日チーズを食べるわけじゃないし・・・。今すぐきれいに包丁でチーズを切りたいのよ!
という場合の裏技をご紹介します。
専用ナイフがない時の裏ワザ
普通の包丁で切ると、どうしても断面が崩れてくっついてしまいます。
その時は、クッキングシートを2つ折りにして折った部分に包丁の刃先を入れます。
包丁をクッキングシートで包む感じですね。
クッキングシートを挟んだままの包丁で、押切するように切ればきれいに切れますよ。
凸凹したエンボスタイプのキッチンペーパーでもOKですが、その場合はセミハードタイプからがおススメ。
カマンベールチーズやブルーチーズなど、ソフトなタイプはクッキングシートの方が包丁でもきれいに切れます。
バターを包丁で切るときなんかにもおススメですよ。
チーズの魅力に目覚めてしまった場合は、専用ナイフがおススメ(笑)
切れ味の良さももちろんですが、サーブするときの美しさでテンションがあがります。
厚さを調整硬いタイプの切り方
セミハード・ハードタイプのチーズは、中心部と外側に熟成の差はほとんどないので、お好みの厚さでカットしてOKです。
表皮を食べない場合もありますが、盛り付けるときは表皮を残したままがオススメ。
熟成度合や管理方法を知る手がかりですし、見た目も美しいですよね。
セミハード・ハードタイプチーズをカットするコツは、表皮を自分の手前にして一定の力で切ること。
そうすることで力が入りやすく、美しくカットできます。
ハードタイプはナイフをチーズ表面に均等にあてて押切します。ナイフは刃が長く両刃のものがベストです。
ボール状のものや、硬すぎるものをナイフでカットするのは難しくて危ないです。
その時は、ワイヤーでカットすることをオススメします。
厚さによって変わる味
ハードチーズの味わい方の一つに、厚さを調整する方法があります。
薄くスライスすると空気を多く含むので、鼻に抜ける香りをより一層楽しむことができます。
厚めのカットだと、チーズの食感や味わいを濃く感じることができます。
同じチーズを違う厚さに切って、その味わいを楽しむのもオススメですよ。
チーズを美しく切るためのお洒落な道具たち
チーズをカットするには、包丁とまな板があれば、まぁできますよね(笑)
でも、美しくチーズをカットするには、専用のナイフを使うと結構簡単に切れてしまうんです。
それにお客様の前でカットする時、オシャレな道具があれば、食べるときの味わいもひとしお。
見た目って、味を決める要素の一つだったりして重要なんですよね。
綺麗に切れて、美味しさを演出できる道具をご紹介しますね。
カッティングボード
市販されているカッティングボードは、その素材や種類も様々です。
重要なポイントは、安全で衛生的。
私は木製のものを使用していますが、欲を言えば大理石のものが欲しいなぁ(笑)
木製のカッティングボードは、ナチュラルなイメージでチーズにも合います。
木製のものを選ぶときのポイントは、木目が詰まって重量感のあるものを選びます。
使った後はきれいに洗って、風通しの良い所でしっかりと乾かします。日光に当ててもいいですね。
しっかり乾燥させないと、カビの原因にもなるので注意が必要ですよ。
大理石は高級感と安定性が魅力です。
少し冷やしてから使用すると、チーズの状態をよりよく保つことができますね。
他にも金属製のものは高級なイメージで清潔感もあります。
柔らかいチーズはくっつきやすく、ナイフ傷もつきやすいので注意です。
もちろんプラスチック製でもOKですが、お客様の前で使用するのはちょっと・・・
カットするところは、見せないようにする方がいいですよね(笑)
チーズナイフ
オメガナイフはチーズをカットするのにとても万能。
応用範囲が広いので、1本持っておくと便利です。
刃が波打っているので柔らかいチーズでも形を崩さずきれいに切れますし、硬いチーズを小さなピースに分けるときも切りやすいです。
刃に穴が開いているので、チーズがくっつきにくいのも特徴ですよ。
クロタンナイフはシェーヴルチーズを切るときに役立ちます。
刃が薄いので、組織のもろい山羊チーズも壊れることなく綺麗にカットできます。
アーモンドナイフは、硬いチーズをかち割るナイフです。
ホロホロと自然な形に崩れるので、チーズをお洒落に盛り付けられますよ。
ハンドリナーは、ブルーチーズを切るときに使用します。
ギロチンと呼ばれるものが一番切りやすいのですが、場所を取るのが難点。ハンドリナーでも十分美しくカットできます。
また、水気の多いフレッシュチーズもワイヤーで切ると切りやすいですよ。
チーズおろし器が一つあると、ハードタイプのチーズを色々な形にスライス、摩りおろせるので便利です。
チーズはやっぱりおろしたてが一番ですよね。
色々な料理に活用してください。
チーズを美しく切る道具があれば、意外とコツもいらず綺麗に切れちゃいます。
ご家庭にある包丁でも切ることはできまずが、チーズを食べる演出を盛り上げてくれる役目も果たしますので、持っておくと便利ですよ。
お洒落なカッティングボードとオメガナイフは、持っておいて損はないと思います。
美味しくておしゃれなチーズライフをお楽しみください。